毒親の介護 介護保険と医療保険は違う

通院そのものを減らせる方法=訪問診療。医師が自宅に来て診察・処方を行い、薬も自宅に届けてくれる。医療保険で利用でき介護保険の区分支給限度額を消費しない。ヘルパー・デイサービス・訪問看護は介護保険のカゴに入り、訪問診療と居宅療養管理指導はカゴの外の別枠。困ったらケアマネジャーに相談 「お金と健康とインコのいる暮らし」
通院そのものを減らせる方法がありました
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前回の記事「毒親の介護 距離が貴方を守る」では、ケアマネジャーさんに相談して、介護との向き合い方が変わった話をお伝えしました。

今回はその続きです。
私が「もっと早く知りたかった」と思った、介護保険と医療保険の使い分けについて、体験を交えてお話しします。

この2つ、似ているようで実はまったく別の制度
知っているだけで、介護の負担がぐっと軽くなることがあるんです。

介護の仕方は色々ある。知っているだけで貴方の負担が軽くなる

介護保険と医療保険は内容が違う 上手く使えば負担軽減

※前回の記事でも「病院の付き添い」について少し触れましたが、今回はもう少し詳しくご紹介します。

最初は、母の病院への付き添いは「私が全部やらなきゃ」と思っていました。
ヘルパーさんにお願いできるのかもよく分からず、不安ばかりでした。

でも実は、通院そのものを減らせる方法があると、ケアマネジャーさんから教わったのです。
それが「訪問診療」という、医療保険で利用できるサービスでした。
訪問診療は介護保険の利用限度額(区分支給限度額)を消費しません。だから、ヘルパーやデイサービスなど他の介護サービスも、変わらず受けられるのです。

訪問診療は介護保険の利用限度額(区分支給限度額)を消費しない図解|通院の付き添い負担と訪問診療を利用する場合の比較。自宅で医師の診療が受けられ、ヘルパーやデイサービスも変わらず利用できる

ケアマネジャーさんに相談して心が軽くなった話はこちら

訪問診療で通院の負担がなくなった話

母のかかりつけ医が、母の家に二週間に一度、定期的に来てくださるようになったのです。
これにより、足が悪くて外出が難しい母にとっても、付き添いが負担だった私たちにとっても、大きな救いとなりました。


ケアマネジャーさんは、こうした制度やサービスを幅広く知っているプロです。
困ったことや「もう限界かも」と感じたときは、まず相談してみることを心からおすすめします。
我が家の場合も、「通院が難しい」「家族も付き添いが大変」という悩みを伝えたことで、最適な形に導いていただけました。

訪問診療ってどんなサービス?

定期的に医師が自宅に来てくれる診療サービスです。

通院が困難な人のために、あらかじめ計画された診療スケジュールで訪問します。

保険適用:医療保険が使えます。介護保険ではありません。

誰が使えるの?

ケアマネさんやかかりつけ医に相談すれば、対象になるか判断してもらえます。

正直、お金が心配でした──でも、こういう制度があったんです

訪問診療を始めるとき、私が一番気になったのはお金のことでした。

母の場合、訪問診療で月8,000円ほどの負担
「この出費、毎月続けて大丈夫かな…」と、正直、足りるかなと躊躇したんです。

でも──調べていくうちに、「高額療養費制度」という心強い仕組みがあることを知りました。

【高額療養費制度とは】
1ヶ月の医療費の自己負担が、決められた「上限額」を超えた場合、その”超えた分”だけが、後から返ってきます

上限額は年齢や所得で決まっていて、70歳以上の場合、外来は月8,000円〜18,000円が上限(所得区分による)。

気をつけたいのは、上限額までは自分で払うということ。「医療費が全部タダになる」わけではありません。

でも──「上限」が決まっているから、それ以上は青天井に増えないだから家計の見通しが立てられて、安心できるんです。

高額療養費制度の図解。1ヶ月の医療費の自己負担が上限額を超えたら超えた分が後で払い戻される。70歳以上の外来上限は一般所得で月18,000円・住民税非課税で月8,000円。上限が決まっているから家計の見通しが立てやすく、お金が理由で必要な医療をあきらめなくていい

この制度を知ってから、私は「お金のことが理由で、母に必要な医療をあきらめなくていいんだ」と、前向きに進めるようになりました。

※自己負担の上限額は所得・年齢で異なります。2026年夏以降、制度の見直しが予定されているため、最新の上限額は加入している健康保険(市区町村の窓口など)にご確認ください。

先生は来てくれるけれど、お薬はどうしたらいい?

通院の負担が減っても、「薬の受け取り」はまだまだ大変……。
そんなときに知ったのが、薬を家まで届けてくれる医療サービスです。

薬剤師さんが、お薬を自宅まで届けてくれる

このサービスは、医師の指示のもと、薬剤師さんがご自宅まで薬を届けてくれる制度です。
要介護認定を受けている方は介護保険(居宅療養管理指導)認定を受けていない方は医療保険(在宅患者訪問薬剤管理指導)が使えます。どちらも自己負担はおさえられます。

しかも「居宅療養管理指導」は、訪問診療と同じく、介護保険の利用限度額(区分支給限度額)を消費しません。だから、ヘルパーやデイサービスをめいっぱい使っていても、別枠で利用できるのです。

介護保険の区分支給限度額をお買い物カゴで例えた図解。ヘルパー・デイサービス・訪問看護はメインのカゴ(月の上限約17万円)に入る。訪問診療(医療保険)と居宅療養管理指導(介護保険だが別枠)はカゴの外なので、カゴがいっぱいでも別で利用できる
訪問薬剤管理指導の図解|薬剤師が自宅に薬を届けお薬の説明・副作用チェック・残薬整理を行う。要介護認定ありは介護保険の居宅療養管理指導、認定なしは医療保険の在宅患者訪問薬剤管理指導、自己負担は原則1〜3割

どんな人が使える?対象は?

居宅療養管理指導(介護保険)の対象は、要介護1以上の認定を受けた方です。

  • 65歳以上:要介護1〜5の認定を受けた方
  • 40〜64歳:特定疾病(※)により、要介護1以上の認定を受けた方

通院が困難で、在宅で療養している方が中心です。
「うちは対象になるのかな?」と思ったら、ケアマネジャーさん、またはかかりつけ医に相談すると案内してもらえます。

※特定疾病:がん(末期)、脳血管疾患、初期の認知症など、国が定めた16種類の病気です。

▶︎ 居宅療養管理指導とは?利用手順と費用(LIFULL介護)

訪問診療・訪問薬剤のいずれも、申請が必要です。

📌 申請のひと手間はあるけれど…

医師の指示のもとで行われるサービスなので、まずは主治医やケアマネジャーさんに相談し、申請の手続きを行う必要があります

「ちょっと面倒かも…」と感じる方もいるかもしれませんが、そのひと手間で、訪問診療も、薬の受け取りも、ぐっとラクになる毎日が待っています。

知っておくだけで差がつく!医療保険×在宅介護の使い方まとめ

今回の記事では、介護保険とは別に医療保険を活用することで、介護の負担を軽減できるということをお伝えできて本当によかったと思っています。

「知らない」というだけで、本来使える制度やサービスを見逃してしまうのは本当にもったいないことです。

これからも、実体験をもとにした情報発信を通じて、同じように悩む方々の助けになれたらと思います。

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